「録音、これで合ってるのかな…」MIX師が本音で教える宅録の事前チェック完全版

MIX依頼ガイド

「これから録音したいけど…」 「録音環境って整ってる?」 「失敗したら時間がもったいない…」

宅録に挑戦したい—— 歌い手・配信者・ASMR・朗読・声劇のみなさん、こんな気持ち、ありませんか?

「やる気はあるのに、いざ録ろうとすると不安だらけ」って、宅録あるあるですよね。

MIX師として500件以上の歌ってみたを担当してきましたが、宅録音源って普段より気合いが入っている分、ちょっとした失敗でガッカリするケースが多いんです。

でも安心してください。

先に結論をお伝えすると、録音前後で押さえておきたいポイントは、たった7つだけ

この記事では、宅録する人が「失敗しないための事前チェック完全版」をまとめました。

ちょっとした準備で、「録ってよかった」って思える音源になりますよ☺️


  1. 宅録、これだけ確認しておこう
  2. ① 録音環境(場所・反響)
    1. こんな場所が録音に向いてます
    2. 避けたい場所
  3. ② マイクの距離
    1. 基本はこぶし1個分(10〜15cm程度)
  4. ③ 録音時にヘッドホンで聞くもの
    1. ✅ 正解:INST(カラオケ音源・オフボーカル)
    2. ❌ NG:本家の2mix(ボーカル入りの完成版)
    3. INSTがどうしても見つからない場合
  5. ④ ノイズ対策(家族・近所・PC音)
    1. 録音前にチェックしたいノイズ源
    2. 時間帯の選び方
  6. ⑤ 録音レベル
    1. 目安:ピーク時で-12〜-6dB
  7. ⑥ ファイル形式(できるだけWAVで)
    1. PC・DAWで録音できる人 → WAV(24bit / 48kHz推奨)
      1. 推奨設定
    2. スマホで録音している人 → そのままの形式でOK
    3. ⚠️ どの形式でも「変換サイトでWAVに変換」はしないで
  8. ⑦ INSTと一緒に聞いて最終チェック
    1. なぜ大事?
    2. セルフチェックしてほしいポイント
      1. ✅ ピッチ(音程)は合っている?
      2. ✅ タイミングはINSTに合っている?
    3. 「INSTと馴染まない…」と感じても、まずは送ってください
  9. 【補足】MIX依頼時に送るINSTについて
    1. 必須で送ってほしいファイル
    2. あると位置調整の精度が上がるファイル
    3. なぜモニター用INSTもあると嬉しい?
  10. 完璧じゃなくて大丈夫
    1. 1. 全部完璧じゃなくてもOK
    2. 2. 失敗してもやり直せる
    3. 3. 困ったときは相談OK
  11. 録音前のチェックリスト
    1. ✅ 録音環境
    2. ✅ 機材・マイク
    3. ✅ ヘッドホンで聞くもの
    4. ✅ 録音設定
    5. ✅ テスト録音
    6. ✅ 書き出し前の最終チェック
    7. ✅ MIX依頼前の準備
  12. まとめ
  13. 歌ってみたのMIXや録音で気になることがあれば
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宅録、これだけ確認しておこう

宅録で気をつけたいポイントは、大きく分けて以下の7つです。

#チェック項目仕上がりへの影響
録音環境(場所・反響)◎ 後から修復が難しい
マイクの距離◎ 声の印象を左右する
録音時にヘッドホンで聞くもの◎ 個性・タイミングに直結
ノイズ対策(家族・PC音)◎ MIXで処理しきれない場合あり
録音レベル○ 低すぎ・高すぎどちらも問題
ファイル形式(WAV書き出し)○ 後で変えられないので注意
INSTと一緒に聞いて最終チェック◎ MIX前に気づけば修正できる

※ 一般的な単一指向性マイクでの宅録を想定しています。

それぞれ、サクッと確認できるポイントだけお伝えしますね。


① 録音環境(場所・反響)

まず一番大事なのが、録音する場所の選び方です。

普段とは違う場所で録音する場合(実家・引っ越し先など)も、選び方の基本は同じです。

こんな場所が録音に向いてます

  • ✅ クローゼットの中(服が吸音材代わり)
  • ✅ カーテンや布団がある部屋
  • ✅ 小さめの個室(ワンルームより◎)

避けたい場所

  • ⚠️ お風呂場・玄関(反響が強すぎる)
  • ⚠️ 広いリビング(声が遠くなる)
  • ⚠️ 窓際(外の音が入りやすい)

「お風呂場で歌ってるみたいに響く…」という反響感は、MIXでもキレイに消すのが難しいんです。

詳しい場所選びのコツは、「歌ってみた録音の場所選びで失敗したくない…」MIX師が本音でお答えにもまとめてあるので、合わせて読んでみてください。


② マイクの距離

次に、マイクとの距離です。

基本はこぶし1個分(10〜15cm程度)

近すぎると低音がこもってモコモコした音に、遠すぎると声が小さくなって部屋の反響を拾いやすくなります。

距離起こりやすいこと
近すぎ(5cm以下)低音がこもる・ポップノイズ
ちょうどいい(10〜15cm)バランスの良い音
遠すぎ(30cm以上)声が小さい・反響を拾う

※ マイクの種類や声量で最適な距離は変わります。

ポップガード(網状の風よけ)があれば、ポップガード越しにこぶし1個分が目安です。

マイク距離については「マイクの距離、合ってるのかな…?」MIX師が本音でお答えしますで詳しく解説しています。


③ 録音時にヘッドホンで聞くもの

ここ、宅録初心者さんが意外と知らない大事なポイント。

録音中、ヘッドホンで何を聞きながら歌うかで、仕上がりが大きく変わります。

✅ 正解:INST(カラオケ音源・オフボーカル)

ボーカルが入っていない伴奏のみの音源を聞きながら歌う。

これが基本です。

❌ NG:本家の2mix(ボーカル入りの完成版)

本家のボーカル入り音源を聞きながら歌うと、こんなことが起きやすいです。

  • 本家のボーカルにつられて、自分の歌い方の個性が出にくくなる
  • ヘッドホンから漏れた本家ボーカルがマイクに入り込む
  • タイミング・ピッチが本家のコピーになって不自然な揺れが出る
  • MIX時に本家ボーカルの漏れがノイズとして残ってしまう

「本家を聞きながら歌った方が上手く歌える気がする…」という気持ち、すごくわかるんですが、MIX依頼を前提にするなら必ずINSTで歌ってくださいね。

INSTがどうしても見つからない場合

  • 本家の2mixからボーカルだけ消すのは技術的に困難
  • 公式のオフボーカル音源を探すのが確実
  • ニコニコ動画・YouTubeで「楽曲名 オフボーカル」「楽曲名 カラオケ」で検索

INSTが見つからない場合は、依頼前に相談してくださいね。


④ ノイズ対策(家族・近所・PC音)

家にいる時間帯によって、普段は気にならない音が録音に入りやすいですよね。

「家族がリビングでテレビ見てる」「近所で子どもの声」「換気扇の音」など、普段は気にならない音が録音に入りやすいです。

録音前にチェックしたいノイズ源

  • 🔇 エアコン・換気扇(一旦止める)
  • 🔇 PCのファン音(マイクから離す)
  • 🔇 スマホの通知音(機内モード推奨)
  • 🔇 家族への声かけ(録音中だと共有)

時間帯の選び方

早朝(家族が起きる前)か夜(みんな寝た後)が静かでおすすめ。

ただし、深夜の大声は近所迷惑になりやすいので、声量の調整は必要です。

ノイズ対策の詳細は「なんか音がガサガサする…」録音ノイズの原因と対策もぜひ。


⑤ 録音レベル

録音の音量設定(録音レベル)も大事なポイント。

目安:ピーク時で-12〜-6dB

  • ❌ 大きすぎる(0dBを超える)→ 音が割れる(修復困難)
  • ✅ ちょうどいい(-12〜-6dB)→ ノイズも少なく扱いやすい
  • ⚠️ 小さすぎる(-30dB以下)→ 後で大きくするとノイズも増える

※ DAWの種類や歌い方によって最適値は変わります。

「割れない範囲で、できるだけ大きく」が基本です。

サビなど一番大きく歌うところで-6dBに収まるくらいに調整するのがおすすめです。

良い録音と悪い録音の違いはMIX師が本音で教える|良い録音と悪い録音の違いで実例つきで解説しています。


⑥ ファイル形式(できるだけWAVで)

最後に、録音したファイルの保存形式です。

PC・DAWで録音できる人 → WAV(24bit / 48kHz推奨)

PCのDAWで録音できる方は、WAV形式で書き出すのが一番おすすめです。

推奨設定

  • 形式:WAV
  • ビット深度:24bit(16bitでもOK)
  • サンプルレート:48kHz(44.1kHzでもOK)

DAWによっては書き出し時の設定を間違えやすいので、録音前に確認しておくと安心です。

スマホで録音している人 → そのままの形式でOK

「スマホで録音してるから、WAVで書き出せない…」という方も大丈夫です。

スマホの録音アプリで多い形式は以下のとおりですが、そのまま送ってもらえれば大丈夫です

  • m4a(iPhone標準・GarageBand等)
  • aac
  • mp4
  • wav(WAV書き出し対応のアプリの場合)

無理にMP3に変換したり、変換サイトを使ったりせず、録音アプリで書き出した元データをそのまま送ってください

スマホ録音の詳細はスマホだけで歌ってみたの録音はできる?も参考にしてくださいね。

⚠️ どの形式でも「変換サイトでWAVに変換」はしないで

たまにあるのが、

「MIX依頼の時にWAVが必要って言われたから、変換サイトでWAVに変換しました!」

というケース。

実はこれ、音質的には元のままなんです

MP3やm4aは音楽データを圧縮するときに、人の耳に聞こえにくい部分の音情報を削って軽量化しています。一度削られた情報は、変換サイトでWAVに変換しても戻ってきません

「拡張子だけWAVになった、中身は圧縮データのままのファイル」になってしまうんです。

MIX師から見ると、

  • 高音域の繊細なニュアンスが消えている
  • 音の解像度が下がっている
  • ノイズリダクションが効きにくい

など、扱いづらい音源になります。

録音アプリで書き出したそのままの形式で送ってもらうのが一番安心です。

「自分の録音アプリの形式で大丈夫かな?」と不安なときは、依頼前にお気軽に相談してくださいね☺️


⑦ INSTと一緒に聞いて最終チェック

書き出す前にもう一つ、やっておいてほしい大切なステップがあります。

それが、録音した自分の声とINST(カラオケ音源)を一緒に聞いてみること。

なぜ大事?

DAWで録音している間って、ヘッドホンから自分の声を集中して聞いていますよね。

でも、MIX後の完成形は「INSTと混ざった状態」

録音中は気にならなかった違和感が、INSTと一緒に聞くと急に目立つことってよくあるんです。

セルフチェックしてほしいポイント

INSTを流しながら、録音した声を重ねて聞いてみてください。

✅ ピッチ(音程)は合っている?

  • サビの高音、ぶら下がっていないか
  • ロングトーン、揺れすぎていないか
  • メロディの音程、外れていないか

「あれ、ちょっとずれてるかも?」と思ったら、その部分だけ録り直すのがおすすめです。

ピッチについてはピッチ補正って何?も参考にしてください。

✅ タイミングはINSTに合っている?

  • 歌い出しが早すぎ・遅すぎになっていないか
  • 言葉の頭・お尻がINSTのリズムと合っているか
  • ブレスの位置でリズムがずれていないか

タイミングのズレは、聴いている人に「なんか違和感…」と感じさせやすいポイント。

INSTのドラムやベースに合わせて聞き直すと、ズレに気づきやすいです。

「INSTと馴染まない…」と感じても、まずは送ってください

「録音した声がINSTから浮いて聞こえる…」 「MIXお願いしても変じゃないかな…」

そう感じる方も多いと思います。

でも安心してください。音色を馴染ませるのは、MIXでしっかり対応できる部分です。

  • EQで音色を整える
  • コンプで音圧を揃える
  • リバーブで空間を作る
  • ボーカルとINSTのバランス調整

これらはMIXの基本的な仕事なので、安心してお任せくださいね☺️

ただし、録音段階でしか直せないこともあります。

  • ピッチが大きく外れている(補正範囲を超える揺れ)
  • タイミングが大きくズレている
  • 部屋の反響が強く録音されている
  • 録音レベルが極端に小さい、または音割れしている

これらは録音時に意識すると、より仕上がりの良いMIXに繋がります。

「これMIXで直せるかな…?」と不安なときは、依頼前に音源を聞かせてください。判断と対処方針をお伝えしますね。


【補足】MIX依頼時に送るINSTについて

ここまで来たらほぼ準備OKですが、MIX依頼するときに送ってほしいファイルについて少しだけ補足させてくださいね。

必須で送ってほしいファイル

  • ✅ ボーカル音源(PC録音はWAV / スマホ録音はそのままの形式)
  • 使用したINST(カラオケ音源)

あると位置調整の精度が上がるファイル

  • 録音時にモニターしていたINST (= 歌う時にヘッドホンで聞いていたカラオケ音源)

なぜモニター用INSTもあると嬉しい?

ボーカルとINSTの位置(タイミング)を正確に合わせるため、録音時に実際に聞いていたINSTがあると、ズレなく合わせられます。

特に以下のケースだと、モニター用INSTがあると安心です。

  • INSTを途中から再生した
  • INSTのキーを変更した
  • INSTを編集して使った
  • 自分でカウントを足した

「使用したINST」と「録音時のモニターINST」が同じデータなら、モニター用は省略OKです。

ファイル名は「楽曲名_モニター用INST.wav」のように分かりやすくしておくと親切です☺️

不安な時は、依頼前にお気軽に相談してくださいね。


完璧じゃなくて大丈夫

ここまで読んでくださったあなたへ、ちょっと安心してほしいことを。

1. 全部完璧じゃなくてもOK

録音環境って、プロのスタジオじゃない限り完璧にはなりません。

「クローゼットで録ったけど反響気になる…」くらいのレベルなら、MIX側で十分整えられます。

2. 失敗してもやり直せる

宅録の良いところは、何回でも撮り直せること。

「テスト録音して聞いてみて、気になったら微調整」を繰り返せば、自分の環境に合った録り方が見えてきます。

3. 困ったときは相談OK

「これで合ってるかな…」と不安なときは、録音前でも遠慮なく相談してくださいね。

事前のちょっとしたアドバイスで、本番の作業がぐっと楽になることもあります。

MIX前の音源処理(整音)についてはMIX師のちょっとした裏話|「整音」って知ってる?で詳しく紹介しています。


録音前のチェックリスト

最後に、録音前に確認できるチェックリストです。

✅ 録音環境

  • 反響の少ない場所を選んだか(クローゼット・カーテンのある部屋)
  • 静かな時間帯を選んだか
  • エアコン・換気扇を止めたか
  • 家族に「録音中」を共有したか

✅ 機材・マイク

  • マイクと口の距離はこぶし1個分(10〜15cm)くらいか
  • ポップガードを使っているか(あれば)
  • マイクの設定が録音用になっているか(DAWで認識されてるか)

✅ ヘッドホンで聞くもの

  • INST(カラオケ音源・オフボーカル)を使っているか
  • 本家の2mix(ボーカル入り)を聞きながら歌っていないか
  • ヘッドホンの音量が大きすぎてマイクに漏れていないか

✅ 録音設定

  • 録音レベルが-12〜-6dBに収まっているか
  • PCならWAV / スマホなら録音アプリのままの形式で書き出せる設定か
  • ビット深度・サンプルレートが揃っているか(PC録音の場合)

✅ テスト録音

  • 1コーラステスト録音して聞き返したか
  • ノイズが目立っていないか
  • 声がこもっていないか

✅ 書き出し前の最終チェック

  • INSTと一緒に聞いて、ピッチが大きく外れていないか確認したか
  • INSTと一緒に聞いて、タイミングがリズムに合っているか確認したか
  • PCならWAV、スマホなら録音アプリのままの形式で書き出しているか
  • 変換サイトを通していないか

✅ MIX依頼前の準備

  • ボーカル音源(PCはWAV・スマホはそのままの形式)の準備ができているか
  • 使用したINSTを送れる状態か
  • 録音時のモニター用INSTも準備できているか(あれば)

最初は気にすることが多くて大変に感じますが、1曲録ってみれば自分の環境が見えてきますよ。


まとめ

宅録で押さえておきたいポイントは7つでした。

  • 録音環境(反響の少ない場所を選ぶ)
  • マイク距離(こぶし1個分が基本)
  • 録音時に聞くのはINST(本家2mixはNG)
  • ノイズ対策(家族・近所の音に注意)
  • 録音レベル(-12〜-6dBの範囲で)
  • ファイル形式(PCはWAV / スマホは録音アプリのままでOK)
  • INSTとの最終チェック(ピッチ・タイミング確認)

最初から完璧でなくて大丈夫。

何度かテスト録音しながら、自分の環境に合った録り方を見つけていきましょう☺️


歌ってみたのMIXや録音で気になることがあれば

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